2017年10月9日の新日本プロレス KING OF PRO-WRESTLING 両国大会が開催された。大会の目玉としてオカダ・カズチカの持つIWGPにEVILが挑戦する選手権試合、内藤哲也のもつ1・4東京ドームのメイン出場ができるIWGP挑戦権利証に石井智宏が挑戦した。
G1での因縁を引っ張るカードが複数組まれている。また、田口リコシェが持つIWGPジュニアヘビータッグ王座への挑戦で正体不明の二人組が挑戦するというところも見所。
そこで今回は第7試合IWGPジュニアヘビー級王座戦の感想を紹介。
第7試合の見どころ
第7試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ●KUSHIDA [オスカッター→片エビ固め] ◯ウィル・オスプレイ
KUSIDAになかなか勝てないオスプレイがシングルマッチ5度目でKUSHIDA越えができるかが注目。9・16でベルトに挑戦をしたオスプレイがジュニアヘビーの歴史を変えることができるのか。今後のジュニア戦線を盛り上げるための重要な試合であろう。
試合展開
のっけからハイスパート
先にオスプレイが登場。コスチュームはスパイダーマンをイメージしたもの。次にKUSHIDAが入場する。
最初にガッチリと握手から始まる。ロックアップせずにいきなりオスプレイから仕掛ける。その後お互い乱打戦になるもKUSHIDAが優勢になり、KUSHIDAはロープへ走る。するとオスプレイも少し遅れながらも同じロープの方に走り、先をいくKUSHIDAがリング中央に止まったところでレッグシザースホイップ。その勢いでKUSHIDAは場外に落ちる。
オスプレイはエプロンサイドからKUSHIDAに飛ぼうと狙うも、KUSIDAはかがんで移動し、スカされたオスプレイはバック転しながら場外に着地する。そこの着地をKUSIDAが狙おうとするも、オスプレイはエプロンを使う形でコークスクリュー?のような横回転、KUSHIDAはかがんでこれを避ける。しかし次のタイミングで顔面にブートを食らう。距離を置いたオスプレイはダッシュで近寄るが、KUSHIDAに捕まり鉄柵へと打ち付けられる。
今度はKUSHIDAが距離を取りダッシュしてのドロップキック。オスプレイは鉄柵を越えて落下する。さらにKUSHIDAは椅子を置き、それを踏み台にしてオスプレイに飛びかかるが、オスプレイは鉄柵でスワンダイブ式のエルボーで迎撃する。オスプレイはリングに戻り場外でよろけているKUSHIDAに対してトルニージョを敢行。しかしKUSHIDAはギリギリのタイミングで避けて、場外で腕ひしぎ逆十字固めを仕掛ける。場外のためレフェリーのブレイクで技が解ける。
両者互角の戦い
KUSHIDAがオスプレイをリングに戻し、左足へのニークラッシャー、足4の字固め。痛がるオスプレイは体を引きずりエスケープ。立ち上がったオスプレイに左足に蹴りを入れ足攻めを続ける。そして足を攻めていたと思いきや左腕にドロップキックをして攻め手を変える。アームドラッグでマットにダウンさせ、顔面ウォッシュなフットスタンプ、側転からのドロップキックのコンビネーション行う。フォールするもオスプレイは返す。
腕を決めながらじわじわとダメージを与えるKUSHIDA。ダブルのチキンウイングの状態になり、マットにつける。フォールは返されるも腕は決めた状態でKUSHIDAは逆立ち、ブリッジの状態にまで持っていきオスプレイの肩を決める。オスプレイはローピブレイク。
二人とも立ち上がり、オスプレイが逆水平を二発入れたところでKUSHIDAが左腕を絞り上げる。それは側転で脱出。KUSHIDAのラリアットをダッキングでかわし、ハンドスプリング式レッグラリアットを放つ。
立ち上がったKUSHIDAのラリアットをガードし、ニーリフト、チンクラッシャー、ミドルキックでKUSHIDAをコーナーに追い詰める。コーナーのKUSHIDAの足を払いハーフダウンの状態にしてからドロップキックを命中させる。追撃でダウンしているKUSHIDAにコークスクリューのセントーン。エビ固めをKUSHIDAは返す。
オスプレイはコーナー二段目にKUSHIDAを登らせ、頭部をコーナーポストで固め身動きが取れない状態にしてからのトラースキックを狙うが、カウンターで蹴りを食らう。
コーナーで挑発するKUSHIDAに突進するオスプレイ。KUSHIDAはショルダースルーで場外にオスプレイを落とそうとするが、エプロンサイドで着地。逆にハイキックを食らうことになる。ふらついているKUSHIDAに対してオスプレイはスワンダイブ式のパンチを命中させる。片エビ固めはKUSHIDAが返す。
オスプレイコールの中、ロープへ走り出そうとするオスプレイのタイツを掴み、そこからフルネルソンの状態へ移行。しかしオスプレイのエルボーにより脱出される。そこへ向かってくるオスプレイに対してKUSHIDAはローリングエルボーで応酬。ふらついたオスプレイに追撃をするためロープへ走るKUSHIDAだが、サマーソルト、そしてキックを放つがKUSHIDAが躱す。次はKUSHIDAが前転からの飛びつきDDTからのアームロックを狙う。オスプレイは背後でガッチリとクラッチをして立ち上がる。極めたいKUSHIDAと逃げたいオスプレイが睨み合いながらくるくるっと回るシュールな光景が見られる。
一瞬の隙をついて脱出したオスプレイは延髄斬りをヒットさせる。しかしオスプレイが次の攻撃に移る前に、KUSHIDAのバイシクルキックが炸裂する。気合を入れて突進してくるKUSHIDAに対して、オスプレイはカウンターでスパニッシュ・フライ!
めまぐるしく入れ替わる攻防の末、戴冠
ボロボロになりながらも立ち上がる二人。エルボーの叩き合いの中、均衡を破るKUSHIDAのミドルキックが炸裂する。たまらずダウンするオスプレイ。KUSHIDAはオスプレイの左足を狙いキックに行くが、これを避けて逆にハイキックをヒットさせる。なんとか反撃を試みるKUSHIDAのラリアットを叩き落とし、トラースキック。トップロープにKUSHIDAを乗せてトップロープからの攻撃を狙うが、登っている途中にKUSHIDAが復活しキックをお見舞いする。
コーナーに座り込むオスプレイにKUSHIDAは雪崩式の飛びつき逆十字!オスプレイは逃げてロープブレイク。
KUSHIDAは左腕を狙い、ショルダーアームブリーカー、腕を掴んでのストンピングを行う。この攻撃に場内からブーイングが起こる。
手を休めずKUSHIDAは踏みつける。KUSHIDAのキックを躱し、ツームストンパイルドライバーをする状態に抱えたオスプレイはパイルドライバーに行かずKUSHIDAの体を起こす。そして、ダブルニーを命中させる。そして立ち上がったKUSHIDAにエセックス・デストロイヤー!KUSHIDAはどうにか返す。
オスプレイはコーナー最上段から飛ぶ準備をしているところにKUSHIDAが猛ダッシュをしてハンドスプリング式のニールキックを命中。そして雪崩式のホバーボードロックを狙う。ところがオスプレイが下から抜けるように脱出すると、KUSHIDAの頭をコーナーに固定してトラースキック。
次はオスプレイがKUSHIDAをコーナーに座らせてオスカッターを狙うも、KUSHIDAがボディブローで反撃、そこから雪崩式のバック・トゥ・ザ・フューチャーの体勢に。しかしオスプレイが暴れるように脱出しながらKUSHIDAの顔面をマットに叩き付ける。激しく痛がるKUSHIDAに、リバース450°スプラッシュ!立ち上がりかけのKUSHIDAに対してコークスクリューキックを繰り出すもあたりが浅い。そして、オスカッターを出すがKUSHIDAがこれを待っており、ホバーボドロックを仕掛ける。かろうじて脱出するオスプレイ。
KUSHIDAは技を解き、スモールパッケージからのバック・トゥ・ザ・フューチャーを狙うも、逆にオスプレイに持ち上げられてしまう。ところがKUSHIDAが体を回転させることでスタナーのような着地になりオスプレイがダメージを受ける。
ハーフダウンのオスプレイの左腕に渾身の蹴りを入れるKUSHIDA。旋回式の技を仕掛けようとするところ、逆に空中で回転させられ、肩に担がれた体勢からさらに横に回転してオスカッターのような技を受けてしまう。そして、オスカッターが炸裂してしまい3カウント!オスプレイが第78代IWGPジュニアヘビー級の王者となる。
勝負が決まった後、高橋ヒロムが登場する。そしてマイクを持ち喋ろうとしたところマーティ・スカルが現れヒロムに指折りをする。
そして、IWGPジュニア王座への挑戦を表明する。高橋ヒロムは9・16に続き王座挑戦の機会を失い、駄々をこねることとなる。
第7試合の感想
個人的にはベストバウトだと思う。序盤からハイスパートで攻守の入れ替わりが激しい。かつ基本的な動作もしっかりできており見ていてワクワクした。
何せ動きが早いのでどう切り替えしたんだ!?と思わせられた。終盤もスピードが落ちることなく両者の持ち味を発揮していた。
そして、ただおめでとう!では終わらず高橋ヒロムが登場してきたことでジュニア戦線のストーリーが継続する。後一回くらい挑戦のところで割り込まれてほしいと思う。
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