ストレス社会の日本。会社や人付き合いで失敗を犯してしまってもなかなか許しをこうことができない。いや、そもそも謝罪の仕方がわからない人が多い。
プロレス界にはついついやりすぎてしまって相手を怒らせるも上手に許しを乞い、自分のペースに持っていく達人がいた。その名もリック・フレアー。
今回はリック・フレアーから大人になってからの許しの乞い方を考察してみる。
リック・フレアーについて
まずはリック・フレアーについておさらい。
リック・フレアーは言うまでもないアメリカンプロレスの代表格。一度は耳にしたことがるであろう「ネイチャーボーイ」や「狂乱の貴公子」はフレアーのことである。
金髪で長髪、ロングコートがよく似合う風貌で、NWA〜WWF〜WCWといったメジャー団体で人気を博しており、ハルク・ホーガンと比肩するスター選手であった。
日本ではNWA時代は全日本プロレスに参戦し、WCW時代には新日本プロレスにも参戦している。特にNWA時代はNWA王者としてなんどもタイトルマッチを行なっている。NWA王者の際は狡猾なスタイルで反則負けも多く、NWAでは反則負けでの王座移動がないため「負けないチャンピオン」であった。
そして、新日本プロレスが過去に一度だけ行なったことがある北朝鮮での大会でアントニオ猪木の対戦相手を務めた。
いかにして許しを乞うのか
フレアーは攻撃を受ける時に独特のムーブメントがある。それはアメリカンプロレスで磨き上げられた技術で、自分のオリジナリティーを突き詰めたことと観客へのアピールの集大成とも言える。これらのムーブメント無くしてリック・フレアー無しと言ったところである。その高度な技術を紹介する。
<コーナーで回転して場外エスケープ>
通常であれば相手にコーナーへ振られる時にコーナーに衝突するときの衝撃を和らげるよう背中からぶつかるのだが、フレアーの場合は正面から突っ込んでいき、セカンドロープを掴んで前転。
勢いがあるときはそのまま回転して場外に脱出。勢いがない時はコーナーに宙釣りになるムーブメント。
<デッドリードライブを喰らう>
フレアーがトップロープに登り、技をかけようとする前に相手が起き上がり、コーナーからリング中央にでドリードライブを喰らうムーブメント。アピールしながら登ることで相手のダメージの回復が行われる。ちなみにトップロープから仕掛ける技はフライングボディアタックかダイビングのチョップである。
(関連記事:[投げ技] デッドリードライブ|登りつめても油断をするとやられてしまう事例)
<時間差ダウン>
技を喰らいフラフラになり、その場で前のめりに倒れるムーブメント。ダメージに耐えながらもやっぱり耐えられない感を演出する。現在では新日本プロレスの邪道が見せることがある。
<許しを乞う>
相手の攻撃が厳しい時にやるムーブメント。両膝をついて両手で降参するような合図をしながら、no,no!と首を振り許しを乞う。
そして相手が油断した一瞬を狙ってサミングや急所攻撃を行い、自分のペースに切り替える。フレアーをフレアーたらしめたムーブメントである。これをやられることでついつい油断してしまうのも納得である。
フレアー式でストレス社会を乗り越える
色々とやられるムーブメントが多いが、その中でも許しを乞うのがポイントである。戦いの中で、「私はこんなにボロボロなんです。許してください」と言える人がどのくらいいるだろうか。そして許しを乞うだけではない。一瞬の隙をついて反撃に出る狡猾さ。
意地を張ってボロボロにならない、謝って諦めるわけでもない。これは間隙をついて最善を求める方法である。
大人になるとなかなか素直に許しをこうことができなくなる。プライドが邪魔をしたり、もっと怒られるんじゃないかと毎日ストレスを抱えてしまっている人が多くいる。
どうせ毎日ストレスをかけて押し潰れそうなら、フレアーのように立ち回ってみてはどうだろうか。
まず、ダメージを抑えるために許しを乞う。隙を伺い反撃に転じる。このように体にも心にも負担を減らした最善の手段で自分を守ってみてはどうだろうか。
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