2017年11月5日の新日本プロレス POWER STRUGGLE 大阪大会が開催された。大会の目玉として棚橋弘至の持つインターコンチネンタル王座に飯伏幸太が挑戦する選手権試合、スーパージュニアタッグリーグの決勝、USヘビー戦やNEVER王座戦、IWGPジュニアヘビー王座戦とタイトルマッチも多数。
棚橋と飯伏が引っ張りに引っ張ったIC王座戦はどのような展開を迎えるのか、また先日帰国直後にIWGPjrヘビータッグ王者となったROPPONGI 3Kも見所となる。
今回は第8試合の感想を紹介。
第8試合の見どころ
◯ケニー・オメガ [片翼の天使→エビ固め] ●バレッタ
初代王者のオメガの防衛が続く中、ヘビー級転向のバレッタの挑戦。
USヘビー級についてはジュース・ロビンソン、YOSHI-HASHI、バレッタとまだ格が不足している感もあり適切な対戦相手がいないとも言える。となればバレッタのヘビーとしての実力の査定マッチになるのではなかろうか。オメガ相手にどのような試合内容で戦えるか。ここが重要となる。
オメガが東京ドームまでの時間潰しの試合と挑発をしているので、バレッタの奮起も期待するところである。
今後のUSヘビー級の価値をどのように高めるのか、チャンピオンとしてのオメガのあり方も問われる。
試合展開
序盤は余裕があるオメガ
先にバレッタが入場する。そしてオメガが入場する。
開始直後、オメガが観客にコールを要求。ロックアップから始まり、激しくロープ側に押し込むオメガだがブレイクがかかり、余裕を見せてクリーンに離れる。再びロックアップするがすぐにオメガがバレッタの左腕を絞り上げる。絞りあげながら軽くチョップを入れるオメガ。バレッタは前転して左腕を決め返して投げる。
前転したオメガは受け身を取り、倒れながらも足でバレッタを押し倒す。すっと立ち上がる両者、バレッタが強烈な張り手を入れてエルボーの連打、コーナーから対角線にオメガを振る。コーナーにぶつかったオメガに突撃を試みるも、カウンターで蹴られる。気を取り直してショルダーアタックを狙うも、オメガが前転してこれを回避。余裕を見せてコーナーのバレッタへ向かって突撃をする。
しかし、バレッタもこれを待ち構えており、両足を上げて受け止めそのままフットスタンプ。ダメージから場外へ転げ落ちるオメガ。気を使って花道側へ回る。そこへバレッタのトペ・スイシーダが命中する。
オメガが反撃し、リング下よりテーブルを引き出す。後ろを向いているオメガに対して、ダブルのハンマーパンチで攻撃するバレッタだが、ブレーンバスターを狙ったところを逆に返され、テーブルの金属部分に腰や背中を打ち付けられる。
場外でダウンしているバレッタの上にテーブルを乗せ、エプロンサイドから机に穴が開くようなダイビングのフットスタンプ。一旦はバレッタをリングに戻そうとするがそのまま下ろし、自分が先にリング復帰。
リングを叩きリズムを作りながら肘のサポーターを外す。会場はリズムに合わせ手拍子が起きる。そして場外のバレッタにノータッチのトペ・コンヒーロ!バレッタをリングに戻す。>/p>
バレッタが自力で立ち上がったところにコタロー・クラッシャー、片エビ固めもバレッタが返す。ダメージでうつ伏せ状態のバレッタに対してストンピング、起こしてロープに振るとロープワークができず、背中を向けたまま戻ってくるバレッタの背中にエルボーを入れる。これを繰り返す。起き上がれず四つの状態のバレッタを跨ぎ、ヒップドロップで背中を攻撃するオメガ。
バレッタを引き起こしロープに振って再度背中にエルボーを狙うオメガだったが、バレッタが体を回転させながら強烈な逆水平チョップで反撃。エルボーを入れてロープへ押し込みオメガをロープに振ろうとするも切り返されるバレッタ。戻るところにオメガのショルダースルーで背中をリングに強打するバレッタ。片エビ固めもバレッタが返す。
背中のダメージが大きいバレッタも奮闘
オメガはバレッタを担ぎ上げて余裕を見せながらカミカゼ、そしてムーンサルトを狙う。しかし、バレッタがこれを剣山ブロックする。両者立ち上がり、バレッタが逆水平チョップとエルボーを入れて攻め込む。オメガも隙をついてショートレンジのラリアットを狙うもバレッタがこれを回避し、延髄斬りを狙う。
しかし、オメガもかがんでこれを避け、リングに横たわっているバレッタを一気に持ち上げジャーマンスープレックス!
コーナーに寄りかかるバレッタにバックエルボーを狙うがバレッタがギリギリのところで躱し体を入れ替える。そしてバレッタはコーナーを回るようにスイング式DDT。コーナーに寄りかかっているオメガにランニングのエルボー。オメガの両足をセカンドロープにかけて背後からエルボーや逆水平チョップ、そしてスライディングしてオメガの足元を抜けながらジャーマンスプレックス。エプロンサイドでパイルドライバーを狙うもオメガがショルダースルーで切り返す。バレッタはロープに足が引っかかりながら場外へ転落する。オメガがバレッタをリングへ戻す。
オメガもリングに戻り青い衝動式のネックブリーカー。バレッタが立ち上がるのに合わせてコーナーに登り、右手の人差し指を上げてアピールするところにバレッタがコーナーに体当たり。バランスを崩したオメガはコーナーで股間を打つ。
座り込んだオメガに下から逆水平チョップ。雪崩式のフランケンシュタイナーを狙うも、オメガに下をすり抜けられ足を取られたためコーナーマットで顔面を強打してしまう。
オメガはルーシュ・ドライバーを仕掛け、体固めもバレッタがかろうじて返す。リング中央にバレッタを引っ張り、ムーンサルトを狙うもバレッタが立ち上がりコーナー最上段から投げっぱなしの雪崩式ジャーマンスープレックス。畳み掛けるようにゴブストッパー、続けてデュードバスターを狙うもオメガが踏ん張り脱出。逆にオメガが背中を叩きラストライドを狙う。持ち上がったところで脱出したバレッタがパイルドライバー、片エビ固めもオメガは返す。
エプロンサイドに避難するオメガを追いかけてバレッタはエプロンでもパイルドライバー!
フラフラしながらも序盤で穴が空いたテーブルに横たわり回復を図るオメガ。バレッタは好機と見てトペ・コンヒーロを敢行するがオメガがギリギリで躱し、テーブルで自爆をしてしまう。
なんだかんだで余力があるオメガ
ダメージが大きく時うがいでダウンしているバレッタ。場外カウントが進んでいく。19のところで間一髪リング復帰。待ち構えていたようにオメガがバレッタを捕まえ、ドラゴンスープレックス三発。フロントネックロックの要領でバレッタを引き起こすもバレッタが張り手を一発入れ替えす。しかし、ダメージが大きいので攻撃が続かない
オメガはバレッタの背中にチョップを入れ引き起こすも、バレッタがガムをオメガに吐き掛ける。
これに怒ったオメガがパワーボム、膝蹴り、ガットレンチ・パワーボム、そしてエビ固め。どうにか返すバレッタ。
オメガは攻撃の手を緩めず、ロープ付近のバレッタにVトリガー、そして片翼の天使を狙う。バレッタは担ぎ上げられたものの頭部にパンチを入れて防ぐが、オメガが一旦下ろしてからドラゴンスープレックス。
そして再びVトリガーを狙うが、バレッタがカウンターでラリアット!腰のダメージを気にしながらもデュードバスターを狙いにいくが、持ち上げることができない。そこへオメガの膝蹴り。そしてVトリガーを狙うオメガをカウンターで担ぎ上げて、デュードバスター!片エビ固めもオメガがかろうじて返す。
両者立ち上がりエルボーの打ち合いからオメガが逆水平チョップ、背中へのエルボー、背中へのキックと畳み掛ける。バレッタも気力を振り絞りエルボーで反撃、強打を狙いにいくところをカウンターでの膝蹴り、そしてリバースフランケンシュタイナー!オメガが余裕を持って体固めに入ったところを切り返して、逆にフォールするバレッタ。オメガもバタバタとフォールを返す。
反撃に行きたいバレッタだったがオメガが膝蹴りを入れてからの片翼の天使が炸裂!ここでカウント3が入り決着。
試合後オメガが日本語で「もし挑戦したい奴がいたら出てください、誰かいないの?いないの?ま、やっぱりいないわ。だからもうグッバイというしかない」という流れから締めると場内が暗転。VTRが流れ出す。そしてクリス・ジェリコが登場。Y2Jコールの中、1・4東京ドーム大会でのUSヘビー級へ挑戦を表明。オメガもこれを受けてドーム大会へ繋がる。
第8試合の感想
オメガとバレッタに大きな差がある。というのもオメガ終盤の攻めが厳しいのもあるが、ほとんどオメガがコントロールをしていると思わせる内容だった。
ただバレッタのスライディング・ジャーマンスープレックスというか、あれは新鮮だった。決してヘビー級で戦えないということではなく、受けの強さが出ればいけるんじゃなかろうかと思う。ジュースもそう。
頑張ったバレッタだったがVTRのジェリコが全部持っていった感がある。煽りVですでにドームへの挑戦が決まってるし、まさかバレッタに挑戦する用のVTRはないだろう。と考えると、バレッタが下馬評を覆すことはハナから無いことになる。なんかかわいそうだ。
そんなバレッタも日本語覚えてマイクパフォーマンスやったらもっと上がるかもしれない。頑張れバレッタ。
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