身の回りに潜む危険を回避するプロレス技というものが多数存在する。スリングブレイドもその一つである。今回は危険を回避する方法としてスリングブレイドを考察してみる。
スリングブレイドとは
スリングブレイドとは一体どんなプロレス技なのか。
プロレス界には首を痛める技が古来より存在する。一つは相手の頭部を持ち、横に周りながら肩口に乗せて倒れこむパターンのネックブリーカ。もう一つは腕を相手の首にかけ体を浴びせながら相手を仰向けに倒すネックブリーカードロップ。
スリングブレイドは後者のネックブリーカードロップの変形版である。仕掛けるタイミングは様々で、相手が立っている状態だったりカウンターだったりと、ダメージを与えたりつなぎ技だったりと使われている。この技の命名者は中邑真輔と言われている。
新日本の棚橋弘至、WWEのフィン・ベイラーなどが得意技としている。
他のネックブリーカーとの違い
ネックブリーカードロップといえばジャイアント馬場の印象が強い。実際にフォールに入る前に仕掛けるものとしてはランニング・ネックブリーカードロップが多かった。
またジャック・ブリスコ相手に決めてNWA王座を獲得した印象も強いであろう。
馬場が得意としたものはランニング・ネックブリーカーだが、このほかにもネックブリーカードロップは様々なタイプがある。
直線的なネックブリーカードロップ
ネックブリーカードロップは、ランニング・ネックブリーカードロップをはじめ、ジャンピング・ネックブリーカードロップ、フライング・ネックブリーカードロップ、ダイビングネックブリーカードロップと相手との直線上の動きにより左腕を引っ掛けて倒す技であった。
<ランニング・ネックブリードロップ>
ジャイアント馬場のフィニッシュホールドとして有名。相手に向かって走り、左腕を相手の首に引っ掛けて倒れこむネックブリードロップの基本形。
<ジャンピング・ネックブリーカードロップ>
ランニング・ネックブリーカードロップのように左腕を引っ掛け、直後に大きくジャンプして勢いを加えたネックブリーカードロップ。
<フライング・ネックブリーカードロップ>
ランニング・ネックブリーカーとは違い、空中で相手の首に左腕を引っ掛け、その勢いで倒れこむネックブリーカードロップ。
<ダイビング・ネックブリーカードロップ>
コーナーから飛びかかるように空中で左腕を相手の首に引っ掛けm、その勢いで倒れこむネックブリーカードロップ。
回転が加わったダイナミックなネックブリーカードロップ
時代は代わりネックブリーカードロップにも回転が加わることでダイナミックなものへと進化した。
<ローリング・ネックブリーカードロップ>
前転するように勢いつけて、相手の頭を掴みながら叩きつけるもので、従来の腕を巻きつけて倒すものとは若干違っている。
<スリングブレイド(旋回式ネックブリーカードロップ)>
フライング・ネックブリーカーのように飛びつき、相手の首を支点とした遠心力を使い体を旋回、回ったところで反対の腕を相手の首に引っ掛けて倒すものである。遠心力を使い回転しながらも、相手を倒す推進力は残しているで周りきったところで倒すことができる。
日常生活に潜む危険に注意し実践する
それでは日常生活に潜む危険をいかにして回避できるか。
多くの人は部屋の中央に何か立っているものがあり、それを倒さなければならないという状況が多々あることだろう。しかし、手前にL字ソファーがあってそのまま進むことができない。フライングネックブリーカードロップでも着地の部分にソファーの背もたれがあり仕掛けることができない!
こんな時にこそ着地の位置が入れ替わるスリングブレイドが役に立つ。
この他電信柱や道路標識の近くで突っ込んでくる車や闘牛を回避する際も、スリングブレイドのように柱に腕を引っ掛けて回ることで危険を回避することができる。
スリングブレイドは簡単にはできないが身につけておけば、身の回りに潜む危険から身を守ることができるであろう。