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[感想]8・13両国大会G1クライマックス優勝決定戦 内藤哲也vsケニー・オメガ戦。見ててヒヤヒヤするほどの激戦だった

一般的には夏の風物詩といえば花火やスイカになるがプロレス業界では違ってくる。
新日本プロレスではG1クライマックスの時期だし、WWEであればサマースラムといった感じになる。そのG1クライマックスはどのようなものであったか。




今回のG1決勝戦の見所

今年で27回目となるG1クライマックス。多くの人気レスラーがABのグループに分かれて総当たりリーグ戦を行う。
試合は30分1本勝負で行われ、勝ちであれば2ポイント、引き分け1ポイント、負け0ポイント。各グループの1位の選手が最終日に行われる優勝決定戦に出場することができる。

始まりは1991年。その時の優勝者は蝶野正洋。翌年も優勝し、一時「夏男」の異名をとる。
ルール自体はリーグ戦からトーナメントになったり、またリーグ戦いなったりと変遷が見られる。のちにニュージャパンカップでトーナメントが行われることからリーグ戦に固定された模様。

内藤哲也とG1クライマックス

ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)でブレイクをした内藤だが、結成前の2013年のG1クライマックスで一度優勝をしている。2014年のレッスルキングダムでのIWGP挑戦権を得たものの、ブレイクすることができなかった。またレッスルキングダムでのメインイベント投票により、棚橋vs中邑のインターコンチネンタル王座戦にIWGP戦がメインを奪われることになる。

ケニー・オメガとG1クライマックス

現在バレットクラブのリーダーであるケニー・オメガではあるが、新日本に上がる前はDDTなどで飯伏幸太とタッグを組んでいる選手であった。プリンス・デイビット、AJスタイルズが次々とWWEに移籍することになり2016年にバレットクラブを率いる形になる。その年のG1クライマックスで優勝決定戦に進み、後藤洋央紀相手に勝利。G1クライマックスを優勝した最初の外国人となる。この年の優勝決定戦後の試合後のマイクパフォーマンスで急に日本語を喋り、会場の度胆を抜く。

内藤危ない!オメガ危ない!の連続

試合は序盤から危険な展開が繰り広げられた。まず序盤の山場は場外で起きる。
内藤がオメガを場外に蹴り落とし、トペ・スイシーダを敢行する。オメガにヒットし、オメガは鉄柵の外にある実況席に身を乗り上げてしまう。
内藤が追撃を行い、実況席の上からパイルドライバー!この時バランスが崩れ、オメガは机の角か鉄柵の足場かに頭部を強打する。

見ててヒィィとなる瞬間だった。プロレスに慣れている人でも、ちょっとハプニングなような痛みはヒィィとなる。

その後、スイッチが入ったのかオメガが猛攻撃。オメガのトペや内藤のスイング式DDTなどが繰り広げられて一進一退の戦いとなる。

そして2度目の衝撃は内藤がオメガをコーナに乗せたところから始まる。内藤がオメガに雪崩式の技をかけようとしてコーナーに登ったところ、オメガはするりと場外へ逃げながら内藤の頭部をターンバックルか鉄柱にDDTのような感じで打ちつける。

またまた、ヒィィとなるシーンだった。

そのあともVトリガーを頭にバンバン当てるし(基本音がするのは胸を蹴った時)、人でなしパイルドライバーなど危険な技の数々。
内藤もリバースの雪崩式フランケンシュタイナーなど危険な感じにオメガを落とす。

かつてプロレスが盛り上がっていた時代の全日本の四天王プロレスのような危険な香り。危険さが麻痺している。ここまでやらなくちゃいけないの?というかここまでやったようの?といった感じだろうか。

最後はいろんな形のデスティーノがあり、内藤がオメガからピンフォールを奪いG1で2度目の優勝を果たしている。

今年のG1から見えてくるもの

さて、白熱の戦いではあった。中にはドン引きするような場面もあった。
柴田や本間のことからしても、やはり危険な技を仕掛けなくても楽しめるようなプロレスが望ましい。
でもこれは日本のプロレスの土壌ではなかなか難しいのかもしれない。
WWEのような練りに練られた脚本を元にストーリー展開をしていく。コミニュケーション手法にプロレスを用いる、勝敗はシナリオに沿って盛り上がるようについていく。これが日本で継続的に出来て受け入れられたら変わるかもしれない。
これにはやはり観る側、ファンの楽しみ方も変わらないと実現しないだろう。プロレスラーの受けの凄さはわかるが、やはりレスラーの体が心配。

さてさて今後の絡みについては、石井とだそうだ。今は棚橋、オカダ、内藤、オメガの4人でシングルのベルトは盛り上がるのだが、タッグのベルトをもうちょっと盛り上げるべきではなかろうか。

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